運動会で応援する元気な子供達の声があちらこちらから聞こえてきた10月初旬の土曜日、武蔵野にある松原邸を訪問しました。近くには玉川上水が流れ、武蔵野の面影が残る閑静な住宅街は、初秋の休日をゆったりと楽しむ空気に包まれていました。清々しい秋晴れの陽射しに、ブラウンの塗り壁が映え、個性的ながら落着いた佇まいの松原邸。爽やかな風を感じるウッドデッキも人目を惹き、寛ぎ感を醸し出しています。思わず覗いて見たくなる松原邸です。
建替え以前の松原邸は、昭和30年代に建てた家に増改築を繰り返してきた建物。「部屋数は多く広い家でしたが、陽当たりと風通しの悪い使いづらい家でした。」とおっしゃる松原さん。建替えのきっかけになったのは、奥様がご病気で倒れ、普段の生活に多少の支障が残ってしまったことでした。当初はリフォームでバリアフリー対応を考慮したのですが、建替えと同額近い予算が必要になるため、おもいきって建替えることに・・・2年前のことです。
急な展開となった建替えに、まず建設会社を探します。「今考えれば、建設業の知合いも思い浮かびます。しかし、当時は病院と会社の行き来で時間がなく、家の建設はほとんど息子に任せました。」と松原さん。
息子さんが市の公共事業を手がける建設会社をいくつかリストアップします。そしてさっそく連絡を取ったところ、応対の良かったのが丸二です。「公共事業の実績があれば安心と考えたのですが、印象の悪い建設会社もありました。丸二さんは最初の対応がとても感じ良く、その後も話は順調に進みました。」と迷うことなく丸二に依頼を決めた松原さん。丸二が工事中に使用している印象的な養生シートを色々な場所で見かけると、その情報をくれたのはお嬢さんです。松原さん御自身も、周辺の丸二の工事現場を実際に目にして、その実績に安心感が募ります。そして、丸二のホームページで確認した【建ててからが本当のお付き合い】という言葉が松原さんの心に残ります。「明瞭な見積りにも納得、実績、対応、アフターサービスの良さに安心が高まり、他の業者は一切考えることなく丸二さんにお願いしました。」
昨年1月から動き出した松原邸建替え工事、10月には完成する予定でした。しかし、6月松原さんのお父様が急逝、名義変更やら法的な手続きで予定が遅れていきます。「こちらの都合で工事着工も遅れ、丸二さんの段取りも狂ったと思いますが、“大丈夫です。気にしないで下さい。”と言ってくださり助かりました。」と松原さん。昨年12月取壊し、今年1月の着工となりました。
工事中は息子さんと一緒に度々現場を訪れた松原さん。「昨今、テレビでも建設中の手抜き工事を取り上げる機会が多く、やはり気にはなりました。心配はしていませんでしたが、記念にもなりますし、写真は取っておきました。」
基礎部分は木造戸建てながら、湿気や虫を防ぐ効果もあるコンクリートを打ち込んだしっかりとした工事、実際目にして丸二に対する信頼感が高まります。柱が上がってから訪れた時は、職人さん自ら「どうぞ中に入って見てください。」と梯子を使って2階部分まで案内してくれました。「いつ訪れても気分の良い対応で、こちらもお茶を差し入れたりと楽しい見学になりました。」と松原さん。現場監督からも「気になる部分はどんどん言ってください。」という言葉がありましたが、大きな変更もなく順調な工事進行となりました。
予定通り4ヶ月で工事は完了、今年の5月初旬、松原邸は竣工となりました。
松原さんが設計士に希望したのは、奥様の身体を思いやったバリアフリー仕様、救急車が庭先まで入れる駐車スペース、陽当たりと風通しが良いこと、リビングスペースを広く取ること、家族それぞれの部屋を設けることでした。あとは全て設計士に委ねます。シンプルな構造で使いやすい、木の温もりと香りに心が落着く家が誕生しました。
部屋は全て南に面し、ハイサッシからは陽をタップリと取り込んでいます。効率良く設けた窓に風通りも良く、松原さんの希望は全てかなえられました。開放感のある広いリビングから2階へ続く階段スペース。2階の廊下はデッキ風で1階の気配がうかがえます。松原邸の特徴でもある1階2階共に家の中心部に設けられた広いサンデッキ。設計図を見た時にはもったいないと感じたこの場所は、家族のお気に入りのスペースになりました。「バーベキューや日光浴をしたりと憩いの場所になりました。部屋にしていたらかえって窮屈になっていたでしょう。」と松原さんの感想です。 シンプルでゆったりとした造りに、リゾートの別荘を訪れたような寛ぎを感じる空間が生まれています。
松原さん御一家は御夫妻、会社員の息子さん、マンガ家のお嬢さん、お茶の先生でもあるお母様、テリアのちびちゃんの5人と1匹。松原さん御自身は、仕事上御自宅と千葉のマンションを行き来する忙しい日々を過ごされています。生活時間帯もライフスタイルもそれぞれ異なる家族が集まるリビングは大切な場所です。明るい色調のクロスとフローリングを選択したのは松原さんです。木の風合いを生かした設計と調和して温もりのある空間になりました。「むきだしの木を天井に張り出したり、無塗装の木を使った建具など斬新なデザインですが、住んでみるとなかなか良いものです。使い込むほど風合いを増す木に手垢を付けないよう頑張っています。」とリビングを大切にする気持ちが伝わってきます。京都に嫁がれたお嬢さんが3人のお孫さんを連れて見えた時は、リビングは運動場に早変わり・・・テリアのちびちゃんも一緒に走り回っていたそうです。
これから家を建てる人へのアドバイスをうかがったところ、「住んでみて感じたのは、広いリビングスペースの大切さです。家族の集まる場所は大事にしたい。また、明るい家は暮らしを元気にしてくれることを実感しています。」と答えてくださった松原さんです。
実際に家を案内していただきました。
家の南前面は3台車が入る駐車スペース。その奥には草花が大好きな奥様のための庭があります。息子さんの誕生記念に植えたモミジがりっぱに育ち紅葉の時期を待っています。「以前の家は敷地いっぱいに建ててありました。もったいないように思えるこの駐車スペースが風通しと陽当たりを良くしています。」と松原さん。
鉄板に木を張った重厚な玄関ドアを開けると木の香りが漂ってきます。玄関からつながるのは木の風合いを大切にした約20畳ある広いリビングダイニング。サッシを開けるとサンデッキと一体化する造りです。そして、廊下を渡りお母様の部屋、お茶室とつながります。床はもちろんフラットフロアー、トイレ・浴室は車椅子でも入れるように、軽い引き戸で広いスペースを取ったバリアフリー仕様になっています。
2階はサンデッキを真中にして個室4部屋とトイレ、デッキ風の廊下が印象的な開放感のある空間になっています。収納は各部屋以外にも北側のデッドスペースに大きな専用スペースを設けています。「丸二のホームページで見たルネスにも魅力を感じましたが、これだけの収納があれば充分です。」とおっしゃる松原さん。時には家族全員で、時にはそれぞれが暮らしを楽しむ家が実現しました。
住んで5ヶ月が経とうとしています。「住み心地はとっても良いですよ。冷夏だったこともありますが、今年の夏はクーラーがほとんど要らなかった。風通しと、タップリ入れていただいた断熱材のおかげだと思っています。明るくなった家におばあちゃんも“良いね”と気に入っています。」とおっしゃる松原さんです。
取材途中から奥様もお話に加わってくださいました。ご病気で倒れられて2年、まだ多少の麻痺が半身に残っているご様子ですが、しっかりとした足取りで階段を降りてこられました。「新しい家は嬉しいです。早く良くなって、家の中のかたづけがしたいですね。広くなったバリアフリーのスペースは運動も容易になり、リハビリにも役立っています。」
最後に丸二アフターサポートについてうかがいました。「先日網戸の具合が悪くなりお願いしたところ、早急に対処してくれました。やはりアフターケアーがしっかりしていることは安心できます。誰かに建設会社を紹介して欲しいと言われれば、迷わず丸二さんを紹介します。」と嬉しいお言葉をいただきました。
お忙しい中、快く取材に応じてくださった松原さん。そして、穏かな笑顔の奥様。うかがったお話からは、松原さんの家族を思いやる優しさが伝わってきました。取材途中でも草花の増やし方やあけびに実をつける方法を教えてくださったりと心が安まる取材となりました。松原邸には思いやりに溢れた優しい空気が流れていました。