2012.10.05
共認の時代へ
10月に入り、少しずつ秋の気配を感じられるように成りました。それでも日中の日射しはまだ強く、残暑の厳しさが残ります。中国の暴動やオスプレイの配備や原発建設の再開など、様々な恐怖心を抱いた今年の夏でしたが、あらためて振り返って思い浮かんだのは、意外や「大丈夫」という言葉でした。
消費税をどんどん上げなければならない程、国の財政状態は悪化しているはずなのに、TVでは毎日呑気なお笑い番組を流し続け、都会の街は多くの人で賑わっています。何か景気浮揚策へ舵を切れば、国内にあるお金がどんどん出て来そうな気すらします。また、中国であのような暴動騒ぎが起きても、日本国内で中国人のお店を襲う日本人は一人もいません。そしてコンビニでは、あいかわらず毎日大量のお弁当が廃棄されていて、国家破綻を目の前にした国とは思えない落ち着き様です。このような情景は、食糧そのものが無い国にとっては、まさに楽園ではないでしょうか。そもそも日本の財政破綻論は本当なのだろうか・・・。消費増税は必要なのだろうか・・・。
新しいスマホに飛び付き、ダイエットをしなければならないほど栄養を摂っている。その上こんなに円高なので、輸入コストが大幅に削減できて、海外の資源を物凄く安く買えている。円高で輸出産業が厳しいという固定観念がありますが、実際日本の輸出産業はGDPの10%程度しかないようで、すでに日本は内需国に成っています。であれば円高は日本にとって神風ですね。さらに加えて、この夏を終えてハッキリ分かったのは、「原発は無くても大丈夫」という事実です。この現実と官邸前デモのような市民の声が、いよいよ本当の事を明らかにさせる原動力になっていきそうです。
このように見てみると、どう考えても、破綻寸前の国家には見えません。日本が破綻する時は、全世界は既に終わっているではないでしょうか。なので、私たち日本人は、強い心で、真実を見極めて、もっと明るくやって行かなければなりません。それは今まで通りで良いと言う意味では決して無く、昨年の東日本大震災によって、私たち日本人が気づいた(思い出した)新しい「共認の時代」への移行が前提です。
ある本に「もし(何か事を成すにあたって)大きな困難や苦労が生じなければ、あなたは天から見放されたと思いなさい」とありました。普通、困難や苦労が無い方が、天に守られていると感じるのですが、実はその反対で、困難や苦労が起きないと物事は成就(完成)しない。つまり、困難や苦労が起きない時は、それは間違っている証拠だから止めなさいと。変な話のようですが、確かにそうだと思います。
日本は今、大きな困難と苦労の中にいます。でも、それを決して暗く考えることは無いと思います。この困難と苦労が生じていることは、事が成就する証拠でもあるので、それに感謝して、信じて、あきらめずに打開していけば良い。今、国内でも毎日様々な事件や自殺が起きています。でももし、困難と苦労が天から愛されている証拠と認識できれば、自ずと心の状態は変わり、きっと必ず、時間と共に事態は変化して行くはずです。明日を信じて生きて行けるはずです。
今こそ、私たちは、世界中で最も安心で安全で豊かな日本に生きていることに感謝して、「共認の時代」へ動き始める時です。それは、誰かに支配される社会ではなく、自分自身と仲間で創造していく豊かな社会です。お互いがお互いを認め合い、助け合い、期待に応え合う社会。本当(真実)のことを探求し、それに則った最善の人生を歩み始める社会。それが最高の充足感と成る時代。
3.11で私たち日本人は大切なことを学びました。その傷跡は大きいですが、犠牲と成った多くの方々と今でも苦労されている方々と一緒に、「共に生きる」意識で、時代を変えて行きたいと思います。その間、一時的な混乱が起こると思いますが、「それが故に」、日本は大丈夫と分かります。いよいよこの難局を、みんなと力を合わせて、楽々と乗り切って行く日本の姿が見えて来るでしょう。そういう予感がしませんか。私たちこそが主人公。その実感が味わえるまで、一人ひとりが自分自身を信じて、大切にしていくことだと思います。