社長ブログ

認識力の時代

昨日は(全国的に)「記録的」な暴風雨が吹き、大荒れの天気でした。交通機関にも影響が出て、地震以外の自然界の脅威を、改めて感じることと成りました。今後もこのような暴風、強風、竜巻等が多発すると言われています。地震、火災、水害、放射線に加えて、「風」に対する防災意識も必要に成ってきました。このような「記録的」な出来事が加速度的に増えて行くのが、これからの時代だと思います。よって、正しい時代認識(認識力)を持つことが重要です。建築の分野も、「災害」と向き合う視点を抜きには考えられません。「生命を守る」「健康を守る」「心を守る」ことが求められて来たと思います。
また今日は、昨日と打って変わって、春らしい陽気です。昨年の春は、震災直後の混乱の中で、とても「春らしさ」を感じられる余裕はありませんでしたが、今年は少し遅めの「春」をゆっくり、気持ち良く味わえそうです。いろいろな出来事がある世の中ですが、自分自身の心はいつも暖かく、穏やかな「春」でいたいものですね。でも、そのためには、「今」という時代に対する正しい「認識」を持たなくてはなりません。つまり、外側の物事をいくら変えても、自分自身の中身が変わらない限り、何も「変わらない」時代になったということです。目の前に在る状況を変えたくても、自分自身の中身(本質)を変えない限り、どこへ行っても、何をしても、その状況に追いかけられるだけです。
だからこそ、今、目の前に在る壁や困難を、感謝の心で(その場、その場で)ひとつひとつ(強い気持ちで)乗り越えて行くこと。あるいは受け入れて行くこと。決心して行くこと。そして、その環境の中で、自分自身に出来る限りの「最善」を尽くすこと。そうすれば(逆に)きっと思いがけない御褒美が待っていると思います。東日本大震災に対しても、日本人は、真正面からこの問題に取り組み、日本の新たな時代を創造する機会にしなければなりません。このような「認識力」の差が、今後の未来の大きな差に成るような気がします。
「認識力」が付いてくると、あらゆることを前向きに(良き出来事として)捉えられるようになって来ます。状況や現象に感謝できるように成ります。もっと進むと、ワクワクしてきます。つまり、外側の事柄は単なる現象(=幻想)に過ぎず、内側にある自分自身の「心」こそが実体(=現実)と分かり、不安や恐れが無くなります。その上で、外側の現象を包み込めるだけの容量(度量)が生まれ、問題や困難を解決すること自体が楽しく成るのです。あるいは解決「できない」状況が面白く成るのです。なぜならば、私たちはそのような「経験」を求めて生きているからです(現象としての「結果」だけでは無く)。そこに気が付くことが、真の「認識力」だと思います。
「認識力」が無いと、自分自身の乗り越えるべき課題を先送りにする行動を繰り返すばかりで、いずれはその「延滞金」に追いかけられます。時々、小さな地震が起きた方が良いように、人間にも時々、悪いことや嫌なことが起きた方が良いと思います。それを先送りしたり、誰かに取り除いてもらったりせずに、ひとつひとつを(小さなうちに)前向きに乗り越えて行く。人生は、すべての人に「認識力」を持たせるべく、様々な出来事を起こすのでしょう。しかもそれは「苦労」という形でやってきます。嫌ですが、仕方が無いのですね。
それでも、戦争を味わった世代に比べれば、私たちは何と幸福なことか・・・。苦労と言っても、命を取られるわけではありません。しかも多くのものは「時間」が解決してくれます。このような正しい認識を持つことが出来れば、「今」という幸福な時代を生かされていることへの「感謝」が、自然に湧いてきます。現在の日本の状況も、新しい日本を造るために必要な「経験」を与えるという意味において、「愛」に満ちていると感じます。だから一人ひとりが、それぞれの立ち位置にて、辛抱して、感謝して、最善を生きること。そうすれば、全体も個人も、「さいわい」と成る日がやってくると思います。
「認識力」の時代が始まっています。それさえあれば、いつも心の中はポカポカ暖かく、穏やかな「春」です。今年の桜はどうでしょうか。今の時代に「日本」に生きていることだけでも、黄金の幸福を手にしているに等しいです。そのような感謝の気持ちで、今年も美しい桜を味わいたいと思います。本当にワクワクする、今日この頃です。