2011.04.14
命綱としての建築
太陽活動(太陽黒点)の活発化が進行していることを知ってから、最近の日差しの鋭さのようなものを感じています。今は花粉症と放射線対策があるので、マスクをしていますが、いずれサングラスをして歩くのが普通になるのかもしれません。地球も(当然)宇宙空間に浮かんでいるわけですので、宇宙からの様々な影響を受けているようです。結局、地球温暖化の原因も二酸化炭素ではなく、太陽黒点によるものが本当のようですし、逆に今後は寒冷化の予測も出ています。
このようにして、私たち人間はいろいろな情報に踊らされながら毎日を生きています。何が本当で何が嘘なのか、それを測るモノサシは自らの感性を高めて行くしかないようです。福島原発の事故の実体も、本当のところは誰にも分かりません。でも、日々できることに最善を尽くしながら、起きたことを(淡々と)受け入れて行くことで、道はきっと開けると思います。東北の被災された方々の姿を見ていると、そのような本物の生き方を学ぶことが出来ます。
この時代に日本で生まれ、この大きな震災と遭遇したことも「縁」だとすると、丸二が(時に取り憑かれたかのように)取り組んできた一切の物事の意味も、次第に判明して来るのではないかと感じます。鉄筋コンクリート造建築(住宅・集合住宅)、ルネス(逆梁)工法、外断熱工法、パワー・コンクリート工法、建築医学、コーポラティブハウス、耐震補強、国産材(加子母の神宮ヒノキ)。これらは震災以後の建築、都市計画、まちづくりにおいて、きっと欠かすことのできないエレメントとして拡がっていくと思います。
つまり「エコタウン」とか「環境共生」とか言う耳触りの良いイメージ優先ではなく、本当に(いかなる災害や健康被害からも)人の生命を護る「命綱」としての建築を造ることです。まさに私たちの使命はここにあるように感じます。今後も太陽活動の動きが活発になれば、様々な災害が起きるでしょう。原発以外の放射線もありますし、考えられないような強風が吹くかもしれません。それでも安心して日々の生活を送ることが大切です。防護としての建築は、安心安全な生活基盤に不可欠です。
もう自然との共生などという甘い話は終わり、これからは大自然の怒りに耐える段階に入ったと思います。生活面でも、建築面でも、できる限り可能な対策を行い、防災・防衛・防護意識を持って生きて行くことだと思います。そうしながらも、あらゆることに感謝をして、心を洗い、人間性を磨き、自然界から許される新しい人間社会を創造すること。本当に強い建築と強い人間、その両方を造る時代になったと思います。