2011.02.28
競争から共生へ
中東を舞台にして、各国の政治体制が急激に変化し始めています。石油産油国の情勢が不安定になると、先進国の経済に大きな影響が及んで来るでしょうし、また戦争が起こるかもしれないとい不安感も出て来ます。こうなってくると、世界中を見渡してみて、本当に物質的にも精神的にも「安心・安全」な国はどこかと云うと、やはり日本ということになると思います。
もちろん、財政問題や昨今の政治情勢、景気がなかなか上向かない状況は問題ですし、本当に早く手を打っていかなければ大変だと思います。それでも、中東のように独裁者が数十年に渡って政権を支配し続けるようなこともなく、首相がすぐに代わっても、日々の日常生活に(生命に関わるような)大きなダメージが生じないということを見ると、逆説的ではありますが、日本という国(=日本の国民性)は、世界一ではないかと強く感じます。
今、中国人が一番欲しいものは「メイド・イン・ジャパン」の製品だそうです(わざわざ日本に来て、たくさん買って帰ります)。政治的な意味で、様々な感情論はあるのでしょうが、いざ自分の事となると、人間は正直なもので「日本が一番安心」となります。日本の土地もどんどん買っているようです。
だから、そういう現実を私たちももっと自覚をして、世界の精神的なリーダーになっていくことが必要ではないでしょうか。経済的にも、政治的にも、今の日本はちょっと弱い感じがしますが、国民一人ひとりの精神性や文化、潜在能力は、世界中の人々から見ると、(信じられないほど)黄金のように光り輝いているはずです。
昨今、日本の政治に対する信頼が薄らいでいますが、これはむしろチャンスと捉えたいと思います。つまり、これからは国に依存するのではなく、それぞれが日本の良さを見つけ、そこを伸ばし、新しいライフスタイルや文化、(企業であれば)商品を提案し、それによって、世界の人々へ夢や希望や温かさを広げて行くことだと思います。
そのような方向性をみんなで(意識して)共有することだけでも、大きな力になると思います。お互いがお互いを中傷し合うのをやめて、良いところを見出していく。そして日本は、世界で一番早く「競争から共生へ」に移行した国になるべきだと思います。
中東の若者たちが、「生命を掛けて」毎日を戦っている時に、日本では、若い有名スポーツ選手が「お金を掛けて」戦っています。そして、試合に勝って何千万稼いだとか、年棒がいくらになったとかやってます。でももう、そういう事はやめて(せめて小さなニュースにしてもらって)、もっと人々の生活、人生そのものをより良くする(実体のある)出来事や事柄にフォーカスして行くべきと思います。それが出来るのは日本だけです。日本人の特性として、「利他の心」というものがあります。自分以外の人への思いやり、気遣い、温かさ。そして感謝の心・・・これが一番の黄金だと思います。