2010.04.21
林野庁長官、関東経済産業局長と!!
昨日は、「丸二・加子母森林組合」による農商工連携事業の一環として、農林水産省・林野庁長官、島田泰助様と経済産業省・関東経済産業局長、高原一郎様を囲む座談会を、霞が関の林野庁長官室にて行わせていただきました。
とにかく、林野庁長官、並びに関東経済局長とお会いできるだけでも大変なことで、その上、今回の丸二・加子母森林組合のプロジェクトに対する座談会まで行っていただいたことに、心から光栄に思い、感謝の気持ちでいっぱいです。
厳しい環境の中にある国内の林業ですが、その中で、日頃から積極的かつ前向きな活動を行っている加子母森林組合に対する高い評価が、このような機会に結びついたのだと思います。本当に素晴らしいご縁をいただき、心から感謝したします。
この座談会の模様は、今回の企画・進行をしていただいた環境情報誌「オルタナ」編集長、森氏によって記事となります。掲載号が発売されましたら、ぜひ皆様にご覧いただきたく、よろしくお願いいたします。
また、ちょうど17日の日経新聞にも、「国産材利用で林業再生」という記事が大きく載りましたが、まさに日本の林業再生は、国策としても、地球環境の保全としても、CO2削減のためにも、極めて高い優先順位に位置していると思います。
森を美しく守るためには、間伐と植林がバランスよく行われなければなりません。しかしながら、木材供給量の内訳が、外国材76%で国産材24%という現状では、間伐することもできず、さらに森は荒れていくでしょう。適度な間伐をしながら、森の中に光を入れていかない限り、国土の70%を占める日本の素晴らしい資産、森と山は、荒廃と化してしまいます。
山が荒れれば、森に生息する動植物や微生物もいなくなり、川や海を汚すことにも繋がります。もう本当に待った無しの状態で、早めに手を打っていかなければなりません。そうしないと、この日本の美しい、素晴らしい生態系が壊れていくことにもなりかねません。
国としても、このような現状に対して、大変な危機感を持っていて、この24%の木材自給率を50%まで引き上げる方針を打ち出しました。それを実現するためにも、山の環境整備、山道整備、物流整備等が急務なのですが、やはり財政難が大きな障害になっています。
そのような状況の中で、農商工連携事業のひとつとして、林業との連携という希少なプロジェクトが生まれたことが、林野庁にとっても大きな出来事だったようです。そのような経過の中で、今回の座談会が企画・開催されました。
丸二・加子母森林組合の連携体による、加子母ひのきの家づくりは、まさに今始まったばかりです。でも、この流れは必ず大きな渦となって、成長発展していくでしょう。森が守られ、動植物も喜び、国土が豊かになる。そして、人々の住環境も良くなる。
また、第一次産業が元気になれば、失業率も改善され、社会ももっと温かくなる。そして、日本の美しい自然を資産と捉えた観光立国も実現できる。環境、経済、生活のすべてに対してプラスである以上、私たちは積極的かつ前向きに、本事業に取り組んでいく所存です。
また、「加子母森林一泊バスツアー」も、昨年は10月と11月の2回開催し、キャンセル待ちが出るほどの反響をいただきましたが、今年も5月29日(土)~30日(日)、7月10日(土)~11日(日)、9月11日(土)~12日(日)、10月23日(土)~24日(日)の計4回を予定しています。一泊二日という短い時間ですが、伊勢神宮の御用材である加子母ひのきの山に入り、木の伐採現場を見て、山の現状を知ることは、とても重要なことだと思います。もしご興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひお申し込みをお願いします。
昨日は、島田林野庁長官様と、高原関東経済産業局長様から、たくさんの貴重なお話をお聞きすることができ、とても有意義で素晴らしい時間をいただきました。本当に、ありがとうございました。このような大変ありがたい機会をいただいた分、しっかりと責任を果たしてまいりたいと思います。