2009.09.29
未知との遭遇
先日、BSで映画「未知との遭遇」を放送していたので、途中から見始めたら、やはり最後まで見てしまいました。「未知との遭遇」は確か、私が中学生の頃の映画で、新宿プラザ劇場(今は無くなってしまった・・・)に見に行った記憶があります。新宿プラザ劇場のスクリーンは、他と違って、左右の両側に向かって画面の縦が長くなる、つまりパノラマのような形をしていて、そこに巨大な宇宙船が画面いっぱいに現れるのを見て、子どもながらに「大きい映画館はさすが違うなぁ!」と感動したものです。一方、当時の吉祥寺には、大きな映画館は無く、いわゆる名画座(ロードショー公開後の作品の2本立てがやって来る)が数館あった程度で、小さくて、汚くて、やはりロードショー映画は電車に乗って、都心に見に行くんだ!というのが、当時の私の一番の楽しみでした。
「未知との遭遇」は、「スターウォーズ」の公開よりも少し早く、まだSF超大作がまだそんなに認知されていない状況だったこともあり、中学生の私にとっては、人生最大の衝撃で、本当に驚きと感動を得ました。今思うと、宇宙人(!)をこれだけ友好的に(今流行の言葉で言うと「友愛」で)捉えた映画は無く、素直に宇宙とか未知なるものへの好奇心を駆り立てられたような気がします。鳩山さんも宇宙人と言われ、首相就任時にも「これから、未知との遭遇です」なんて話していましたね。確かに、これからの世の中の大変化は、全ての人にとって未知との遭遇になるのではないかと想像できます。
でも、恐怖と思って対峙した相手が、実は友好的で、優しくて、温かいものであったというこの映画の結末から言うと、もしかしたら今の世の中や社会現象も、いずれは平和、安定、幸福へとつながって道筋なのかもしれないと考えます。経験したことの無い恐怖は、心配すれば心配するほど(心の中で)巨大な化け物と化し、自分自身を攻撃してきますが、勇気を持って近づいて、だんだんとその正体が見えてくると、意外と全く違うものであることが良くあります。だから・・・今は、勇気を持って、何かに対峙するべき時なのでしょう。
昨日、仲間や友人たちと、「子育て住宅」についての研究会を行いました。子どもたちが健康で、元気で、心豊かに成長する住まいとはどんなものだろうか。少子化だからこそ、真剣に考えてみないと。住まいが人の精神や健康に相当な影響を及ぼしている。特に子どもは、環境から受ける割合が大きい。今、丸二が取り組んでいる「加子母ひのき」で、何ができるだろうか・・・。幼児教育、風水科学、建築医学、大脳生理学、音楽、美術、玩具、体験、森林、基地・・・。いろいろな要素が重なり合い、具体的なアイデアが出てきています。このような視点で家づくりを考え、具体化していくことは、まったく未知なるものですが、きっと実現の向こう側には、温かい微笑が待っていると思います。