2009.03.06
行き着くところ
去年の年末に、やっと薄型の液晶テレビを買って、地デジ放送を楽しめるようになりました。それまで長年使っていた奥行きたっぷりのブラウン管方式のテレビとは打って変わって、本当に薄いし、画面も大きいし、画像がキレイ。特に地デジの映像はすごいです。そういうこともあって、最近は時々テレビを見たりしています。
ところが困ったことに、画像は大変キレイなんだけど、見る番組が少ない。特に地上波の方は、一体どうしちゃったのでしょう。あまりにも画像がキレイで、今まで以上に臨場感があるからか、内容の希薄さも一緒に強調されてしまったかのよう。まるで映画館でテレビ番組を見るような感覚です。
これからは、この超鮮明な画質に相応しい中身のある番組を提供してくれないと、今度は「テレビ離れ」がやってきますね。世の中が大きく変化している中で、「もう、いい加減やめてくれ!」という声が出てくるような気がします。最近のテレビ、新聞の言うことは、すぐ一転二転するし、結局最後は責任を取らない。「真実を伝える」という仕事から、「世論を誘導する」という仕事に商売替えしたというのが実体だと思います。
だから、自分のモノサシを持っていないと、変な情報や時流に騙されて、間違った方向に行ってしまう危険があります。とにかく自分自身で確かめながら、物事を判断していかないと・・・。これは実際、なかなか大変なことで、全部をそうすることは当然不可能ですが、少なくともテレビや新聞等の大マスコミについてだけでも、多少の「?」を持ちながら見ていこうと思います。
そう考えると、「丸二って、全然時流に乗ってないなぁ」と思います。ずっと前から、「本物の建築とは何か」だけを真剣に考え、ただ新しい挑戦を続けているだけ。流行とか時流とは、全くかけ離れていました。否、そもそも時流を掴むことができなかったのです。でも、今になってみると、それで良かったのだと思います。建築の行き着くところは、もう見えています。あとは、そこへ行き着けばいいのです。