2008.03.27
深み
政治が止まりました・・・。これから日本は、未体験ゾーンに突入です。こうなると、外側の雑多な(ネガティブな)情報に振り回されるのを止めて、自分自身の心の声に従って、最善を生きるしかありません。何か、非常に大きな流れが起きているような気がするので、あらゆる問題に対して、小手先の手段は、もう通用しなくなると思います。だから、ハウツー本での対策が無理な時代です。
最近、本屋さんを歩きながら思うのは、これだけの新刊が出ていても、本当に物事の根本に触れた深みのある本は、いったいどれくらいあるのだろうかということです。今は、ちょっとしたことで、本を出せる時代。かつてのように、本を出していることが信頼の証だった時代ではありません。中身も、どこかで読んだ内容の寄せ集めが多い。刺激的なタイトルと装丁のデザイン性で売るという、出版ビジネスという意味においては、とても巧みになったと思います。でも、問題は中身が伴っているのかどうか。けっこう、怪しい本がいっぱいあります。
映画もCD(音楽)も、一過性的のものが多くなってきました。10年後も、20年後も、100年後も観られ、聴かれ、読まれ、愛される深みがそこにあるのだろうか・・・。そのような真の作品が少なくなってきたと思います。日本人は、与えられたものや環境(状況)を、そのまま何の疑問も持たずに、受け入れてしまう傾向があるそうです。最近、NPO法人:ネットーワーク「地球村」代表の高木善之氏のDVD「美しい地球を子どもたちに」を見たのですが、現在の日本の環境や健康に関わる実態を見ると、いかに私たちが無知であるのかが分かります。大きな流れを見失っていて、現状に関心を持たず、目先のエゴ的な幸福だけに酔っている自分自身に気づきます。ああ、恥ずかしい。
また、政治評論家の森田実氏の新刊「脱アメリカで日本は必ず蘇る」は、氏が人生をかけて訴え続けている問題提起の集大成であり、まさに今の日本が向かうべき進路と志に満ちていると思います。このような本を読んで、心を動かされる政治家はいないのでしょうか。目先よりも、本当に豊かで幸福な社会を創ることに、全力を挙げなければいけないと思います。司馬遼太郎の「空海の風景」を読み終わりましたが、時代を変える人間には、「志」があります。「志」よりも上の存在が無いのです。天皇よりも、最澄よりも、空海にとって大切なのは「志」でした。「志」にのみ謙虚に向き合ったのが空海だと思います。
今の日本や世界、地球の実体を知り、個人レベルと企業レベルで、できることをして行きたいと思います。今起きている大きな動きは、「どうせ・・・」というネガティブな意識と「何とかしよう!」というポシティブな意識がぶつかりあって生まれていると思うので、私は当然、ポシティブな側に付いて行こうと思います。
※最近読んだ本
諸葛孔明 人間力を伸ばす7つの教え
姚磊 (著)
三国志で有名な諸葛孔明の智慧について書かれた本です。諸葛孔明と言うと、「動」の人というイメージが強かったのですが、実は「静」の人。静かな心と静かな環境を大切にし、欲を持たず、謙虚に行き、感謝の心で生きる。その上で、明確な方針を定めて、勇気を持って行動する。なかなかカッコイイと思います。