2008.01.16
サブプライムローンの影響から
米のシティグループが、サブプライムローンの影響で、2兆5000億円の損失を計上したとのこと。新聞に出る数字は、大体1割くらいと相場が決まっていますので、実際は20兆円くらいなのかもしれません。大したこと無いと言われていたサブプライムローンの影響ですが、実際は大したこと無いどころではなく、このように米国のトップ企業の問題にまで発展してきました。
まさに、サブプライムローンは米国の国家的詐欺と言われても仕方がありません。住宅を取得できない層に家を建てさせ、そのローンの債権を証券化して売る。結局、ローンを返済できない多くの人たちと、紙くずとなった債権を掴まされた企業の両方が、破綻する。米国としては、住宅バブルの喚起によって、国の経済を活性化することができたので、良かったってことなんでしょうが・・・。国民を犠牲にて、国益を創出するという、いつものパターンを彷彿させます。
また、日本はと言うと、結局「新テロ特措法」が通りました。直近の選挙によって民意を反映した(であろう)参議院の否決という判断は、一体どこに行ってしまったのでしょう。テロの真の存在が不明確な中で、ひとつの国(米国)の国益だけに加担する日本の姿勢には、疑問が残ります。まして、武力行使の手助けですから・・・。このように、国際社会の中で一体どのように貢献していくべきかというグランドデザイン無しに、一国の戦略の中に飲み込まれているとすれば、とても悲しいことです。ただ、それを分かった上での、高度な戦略があるとすれば、話は別ですが。
また民主党も、小沢さんが大連立を唱えて辞任宣言をした時、慰留しなければ良かったように思います。国の政治家が、本当に国の行く末のために思いを寄せているのかどうか、だんだんと疑わしくなってきました。わが身を守ることが第一優先になって来てしまっているように映ります。
民営化した郵政も、多額の広告宣伝費を掛けましたが、結果的に年賀はがきは4年連続の減少。これは当然で、ネット社会になればなるほど減っていくのは自然の流れ。民間企業となって、採算が合わなくなっても、郵便配達はしっかり続けてくれるんでしょうね。こんなことが不安になってしまうのは、一昔前では考えられませんでした。国は国民を守ってくれるものと固く信じていましたから・・・。
今、信頼すべきは、家族や仲間や同僚や友人や恩師や地域のような気がします。そこにこそ「信」があると。そして何よりも自分自身の良心。だから、この小さな輪を大切にしていこうと。その輪がつながり合って大きな和となれば、きっと世の中は良くなるだろうと。考えようによっては、面白い時代です。